NPO法人 まちづくりNEXT運動 NPO MACHIZUKURI-NEXT MOVEMENT
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福島原発爆発汚染事故と食糧自給率
(平成24年6月3日)

福島原発爆発汚染事故と食糧自給率

平成24年6月3日
NPO法人 まちづくりNEXT運動 前会長 佐野 寛

宮脇提案の素晴らしさ
今朝テレ朝で、横浜国大名誉教授の宮脇昭先生の「瓦礫で森の防波堤」提案を見た。細川護煕元首相を始めとする応援団の話も聞いた。宮脇提案を一言で言うと、被災地区の海岸線に瓦礫で盛土しタブの樹中心に混植,密植した「土地の自然林」をつくるというもの。その案の素晴らしさは、タブの樹はコンクリート瓦礫だろうと廃材だろうと根でがんじがらめにして、自らの土台にしてしまうというところで、それなら費用的にも景観の面でも素晴らしい、と思う。
そしてそこに私の案を加えたら、エネルギー生産面で脱原発につながり,また近々この国の最重要課題になる食糧自給率問題の解決にもつながるだろうと思い、私案を下記する。

「国」という考え方から、「国土」という考え方に
今日の国会討論会で、みんなの党の渡辺代表と社民党の福島党首の発言では、消費税増税は格社社会の弱者を襲うので、その前に、大企業、大金持ちを優遇したブッシュ減税を後追いした現税制を元に戻し、国家公務員の権限の多くを地域に渡し、過疎高齢化した地域を復興すれば、税と年金の一体化は将来の問題に出来ると言っていた。
私案は、それらの問題とも直結している。
私は、この文の前に、東北大震災と、伴って起きた本事故を、日本国土再生のまたとないきっかけとして捉えたいと思い、現在、東電と政府の責任問題、原発問題+代替エネルギー問題、被災地の汚染処理問題として、論議されている本事故を、もっと根源的な国土の再生問題、食料自給率問題、地域自立問題として捉えるべきではないか、と提案した。
その前提案で、私は、この問題については「国」という考え方から、「国土」という考え方に変えるべきだと思っている、そうしてはじめて、政党、縦割り行政、生産者と消費者の対立を超えて、目指すべき具体的目標が見つかると思っていると言った。

目標達成の前提となる被災地の放射能除染問題と原発に替る代替エネルギー問題
前提案が目指す大目標は、この国土を、1億2千万人が生きる素晴らしい国土にすることで、具体的には、
1:国土に基づく全地域がそれぞれに自立し、世界のあらゆるレベルで最悪の格差社会にしてしまおうとする、新自由主義的グローバル市場原理主義の影響を最小限に止めるための条件づくり、
2:その第一条件としての、第一次産業の復活、
3:その結果としての食料自給率の大幅なアップ、
4:その条件としての、巨大都市に集中している人口の再配置。具体的には、Uターン、Jターン、Iターンの促進、
5:4によってUターン、Jターン、Iターンする人々が快適に住み、暮らす「いいまち」づくり、等で、すべてが一つながりになっている。

高度汚染地区の、巨大鎮守の森化と、メガソーラー地区化
1:被災地の放射能除染問題
放射能汚染は広大な地域に及んでいる。その除染のために、瓦礫はもちろん表土まで取り除こうとしている。冒頭に記した宮脇提案は、一向に進まない除染瓦礫処理と津波対策を一体化したものだが、汚染地域の中の、爆発した原発を起点とする高度汚染地域が、北北西方向に広がっており、そこは、住むことはもちろん、耕作もできない地域として長期間残ることになるという大問題が残っている。
私の前提案の1は、その地帯を汚染残土の集積地として、その、鎮守の森や里山を含む森や林は宮脇提案のごとくに残し、田畑は、除染せずに整地だけする。

2:原発に替る代替エネルギー問題
前提案の2は、その一種の城塞の上にソーラー発電パネルを敷き詰めること。もちろん地形に応じて「パネル畑」の形も変る。地域の巨大鎮守の森とソーラーパネルを敷き詰めた「パネル畑」の景観は、巧くデザインすれば、全国から写真家たちが集まる段々畑の21世紀版として世界遺産に登録できるようなものにすることもできるだろう。

自給率大向上のための田畑大開発
ちなみに、現存する原発を廃炉にするためにも、莫大な経費がかかる。次々発見される断層の問題もある。もちろん津波対策の必要な地区、地域も多い。そして、そのような対策を講じた上で前記提案2:第一次産業の復活、3:その結果としての食料自給率の大幅なアップを実現していく。そのための田畑大開発をする。耕作放棄地や休耕田は、新自由主義的市場原理主義を国民に押し付けるための馬鹿げた政策だった。結果として、食って行けない農業から逃げ出し,都市へ都市へと若い人々が逃げ出して行き、豊かだった故郷は、過疎化高齢化した先行きの希望が全くないところと化した。そしてそのことを大逆転し、地域を若い家族たちが戻って行きたいところに変える。
将来のことを本当に思うなら、この国土を自給自足すら可能とする地産地消の地に変えることが重要だろう。そのためになら、ヘリコプターマネーを50兆円くらい使ってもいいだろう。
日銀が発行し、政府が引き受けるヘリコプターマネーは、悪く言えば昔の悪貨鋳造だが、国際社会とやらに対する効果としては超円高が一気に円安の転じることになり、農業を含めた国内産業を復興し、税収を高め、消費税の必要をなくし、とくに地域の高齢者たちを幸せにして、PPK(ピンピンコロリ)運動を自発的に起こさせて、医療費を軽減する。

クルマ社会を変える地域の「いいまち」づくり
前提案の4と5。4は3の条件としての、巨大都市に集中している人口の再配置で、具体的には、Uターン、Jターン、Iターンの促進だ。そして5は、4によってUターン、Jターン、Iターンする人々が快適に住み、暮らす「いいまち」づくり、等だ。すべてが一つながりになっている。その他に「消費税と年金の一体改革」もつながっている。もしも日本中の過疎化高齢化地域に、2世代3世代が一緒に、楽しく暮らす「いいまち」ができ、そこに住む農業生産法人の社員たちの農業部門の人たち(農家は自分の田畑を現物出資して、農業生産法人の役員になり、若い人たちの指導役をする)は、自分の田畑にクルマで出かけ、加工部門の人たちは工場にクルマで出かけ、その町で飲食業や病院に勤める人は、徒歩か自転車で勤め先に行く。
経済の面から考えると、地域毎に地域通貨経済が成立することが出来る。地産地消においては、生産効率は別の意味を持つ。地産地消においては人件費=購買力だから、人件費のカットは消費の低迷に繋がるからです。また、その地から国内や世界に生産品を売ることは,地域通貨経済にとっての貿易であり、そのための地域の特産品を開発すれば、「貿易立国(貿易立地域)」にもなれる。

私は、NPO法人まちづくりNEXT運動の会長を務めている。もともと原発事故とかかわりなく上記目標を持っていたため、3/11の後は、その目標に向かって活動を活発にしなければならなかった。それが主として私自身と会員たちの経済的理由などで何もできぬまま日が経って行った。3/11は、何もせぬ我々への神の一喝だと思い本文を書いた。

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